放 冷

米 の 蒸 し

麹 造 り

出 麹

酒 母 造 り

本 仕 込 み

し ぼ り

米の蒸し、放冷、麹造り、出麹
 蒸気が立ちあがるこしきの上、釜屋が蒸しあがった米を出す。親方は、手のひらで、ひねりもちをつくる。今日の蒸しも上出来だ。
 蒸しあがった米を、布に広げて揉みほぐす。蒸米の荒息を抜いたところで、麹室に引き込む。それにしても蒸しあがりの米は熱い。手は真っ赤になる。
 麹室の中は真冬でも30度もある。麹屋は、種麹をふる。男たちは、力いっぱい米をもむ。
 2日間男たちが精魂込めて育てた麹は、温かい室から出される。そこは、冷たい蔵である。麹たちは、寒さに耐え、身がひきしまる。

酒母造り、本仕込み、しぼり
 麹は酵母の栄養となり、酵母が酒をつくる。酵母は強く純粋でなければならない。タンクのなかに水と麹を入れ、酵母を添加する。その後、蒸米を加えて仕込みを行う。酒母はときに、凍りつくほど冷やすこともあるが、約2週間発酵した後、強い酒母になる。
 酒母を大きなタンクに移し、本仕込みの開始だ。男たちが櫂を入れる。楽な作業ではない。親方の仕込み唄が、男たちを励ます。
 本仕込みから約一月、もろみは静かに発酵を終える。大吟醸の場合、しぼりも手作業だ。小さな酒袋にもろみを丁寧に入れる。今こうして、したたり落ちるこの一滴は、私たち自身である。

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