大吟醸の仕込み もろみの巻

 
 もろみの仕込みは、4日間に渡り、3回に分けて行われます。1度に大量に仕込んでしまうと、酵母の密度が小さくなり、雑菌に汚染されやすくなってしまうからです。
 初日の仕込みを添(そえ)といいます。2日目は、仕込みを行わず、酵母の増殖を待ちます。このもろみの状態を踊(おどり)といいます。
 3日目は2回目の仕込みが行われますが、2回目の仕込みを仲(なか)といいます。
 4日目は最後の仕込み、留(とめ)が行われます。
 その後、低温でゆっくりと、糖化と発酵をさせるのが大吟醸のもろみの特徴で、品温を高くても11度に抑えます。もろみを搾るまで、長ければ40日以上かかることもあります。


 仕込み初日は、添仕込みです。添仕込みは、小さなタンクを用いますが、この中に前日に酒母、当日に水、麹を入れます。

 米が蒸し上がると、蔵に広げて、蒸米を目標温度まで冷まします。蒸米が冷えたら、素早くタンクに投入し、櫂棒で激しく撹拌します。

 夜になると、酵母の発する炭酸ガスで、もろみ表面が盛り上がってくるので、櫂を入れ、ガスを抜いてやります。

 2日目は踊です。仕込みは行いません。2日目の夕方には、もろみを小さなタンクから大きなタンクへ移します。

 その際、「ため」という容器(写真)を使い、はしごを上ってもろみを運ぶのですが、これが意外と難しいのです。

 3日目は、仲仕込みです。もろみを移したタンクに水、麹を入れます。

 米が蒸し上がり目標温度まで下がったら、蒸米をタンクに入れます。タンク投入後の、仕込み予定温度は8度です。

 翌日の留も仲と同様に仕込まれますが、留仕込みは、仲仕込みよりさらに低温で仕込まれるのです。

 

 仕込み終わったもろみは、その後、表情をさまざまに変えてきます。

 アルコール度、日本酒度など、毎日のもろみの分析は欠かせませんが、泡の立ち方を見、香りを嗅ぎ、発酵する音を聞き、発酵状態を判断し、温度管理をしていくのです。

 こうして約1ヶ月後には発酵が静かに終わり、もろみは搾られるのです。



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